2020年関東ゼミラストは恒例の事例大発表会。
事例発表も初のZoom開催でうまくいくか不安でしたが無事滞りなく終了することができました。
①『市販壁掛エアコン×床下熱交換換気による全館空調の検証season2~ガラリ工夫で温度差をどこまで改善できたのか?~』
トップバッターは昨年に引き続き大竹工務店の大竹俊光さん。
昨年課題とされていた箇所を改善したらどんな結果が得られたのか?
夏場の小屋裏エアコンで玄関に冷気が集中して他の部屋へうまく流れていなかった部分が大きな課題でしたが、冷気の出口であるガラリを増やすことで玄関温度が2度上がり、それが他の部屋へ分配され温度差域が小さくなりました。
たったこれだけの作業でここまでの効果が得られたことは大きいですよね。
今回のディスカッションで更に改善点が見えてきたので来年も実測するのでシーズン3決定!!
②『ここち良さをちいさなエネルギーにチューニングする』
2番手はささ木暮らし設計の佐々木努さん。
こちらも小屋裏エアコンですが、チューニングとあるように1日の3パターンで設定温度と風量を変えることでどれくらいの温度湿度が得られるか?
と、これまた非常に興味深い検証。
設定温度が低いと奥様が寒がり、高いとご主人が暑がる。
このギャップを埋めるにはどういうチューニングが必要なのか?
今回の測定では快適温度湿度は得られたが、奥様に合わせた結果ご主人が若干暑かったとのことなので、来年は不在時間で設定温度を下げて蓄冷させ、帰宅時に設定温度を上げても暑くないを立証できれば良いということで、来年はそれの検証。
これまたシーズン2決定!!
③『UA0.37、Q1.12の家は部分間欠で快適なのか!?~温度・湿度・電気使用量分析~』
3番手は事例発表常連さんの(株)斉藤建設斎藤賢一さん。
UA0.37w/㎡Kですが日射取得をしっかり考慮してηHを高め、遮熱もしっかり考えηCを低く抑えた家の温度湿度環境はいかに?
更に全館空調ではなく敢えて間欠空調、朝2時間、夜6時間エアコン設定温度22度で問題なく快適結果になりました。
寒い地域ほど日射取得は非常に大事なんですよね。
④『新築木造・リノベRC造の実測いろいろ』
4番手もこれまた常連の(株)中島工務店中島創造さん。
RC断熱リノベの報告を。
⑤『エリア断熱BeforeAfter~非断熱部の温度差どんだけぇ~!』
トリは今回初発表の(株)利昌産業薗田仁志さん。
初めてにしては堂々の発表。
ここもRCの断熱リノベですが、同じ階で断熱部と非断熱部があり非常に比較しやすい測定結果となりました。
断熱レベルを上げれば上げるほどちょっとした日射の影響で良くもなり悪くもなるということが明らかに分かります。
だからこそ、性能を上げるほど日射取得と遮蔽両方考慮しなくては命取りになると。
でも、リノベ後の快適はお施主様が非常に満足しておられるとのことなので、それは嬉しい限りですよね。
ドキドキのグループセッション
Zoomのブレイクアウト機能を使うと、クリック一つでグループ分けがちゃっちゃと出来てしまいます。
主催者特権でわたしがそれを担当させていただきましたが、瞬時に決めなければならず、且つなるべく参加者さんが興味ありそうなテーマになるように判断してやらないといけないので責任重大でしたが、それなりに良い配置が出来たのかなと自画自賛^^
コロナに負けない関東ゼミ!
例年なら終了後に日本一早い忘年会をやっていましたが、さすがに出来ず。
こればっかりはしょうがありませんが、来年も関東ゼミはカタチはどうあれ開催致します。
リアルかZoomかまだ全くの白紙ですが、年を重ねるたびにどんどん内容が濃く、参加者さんのレベルアップに大きく寄与してるな~という実感があります☚自画自賛w
ということで、来年も関東ゼミをよろしくおねがいいたします~。