森こうすけさんによる目からウロコシリーズ応用編が行われました。
この内容も今回で4回目になるわけですが、まだまだ新しい発見と知識の深堀ができましたね。
空調と換気はセット
まさしくそこが超重要で、これは断熱と気密の関係と同じでどちらか一方がかけてしまっては効果が落ちてしまう。
更に言えば、それが元で家に対して大きなデメリットをもたらしてしまうことを指します。
KJ/kgをWh/㎡に換算できる
空気線図で顕熱エンタルピー差が10KJ/kgの場合は3で÷と3.3Wh/㎥
そこに換気量150㎥/h熱交換率0%なら
150㎥/h×3.3Wh/㎥=495Wとなる。
これが熱交換型の場合顕熱交換率80%なら
150㎥/h×0.2×3.3Wh/㎥=99Wと消費電力が下がる。
生活付加を個別に計算してよりリアルな冷房負荷を算出
TVで100W、冷蔵庫30W、料理で500Wなどのように各熱排出項目をより細かく出す。
部屋干しに関しては気化熱が発生するために顕熱負荷は-132Wと下がる方へ働くが湿度はあがるので潜熱負荷としては+132Wとなる。
何だか細かいようですが、顕熱・潜熱をしっかり分けて考察すればより良い熱負荷計算ができて、それだけ最適な設備選びができるということですね。
様々なその時々の場所の冷房負荷を計算することもできる。
恒例、エアコン抜き打ち検査!
夏の寒くて不快。つまり、顕熱は20℃と下がってるがエアコンが止まってしまって潜熱は取り切れない、室内湿度が高くなってしまう状態。
それはやはりエアコンの特性上温度は下げるのは得意だが湿度を下げるのが苦手なんですね。
しかし、ホントは温度は30℃近くでもいいから湿度を40%以下くらいにしてくれればそっちの方が快適です。
で、会場のエアコンの回収温度湿度と排出温度湿度、それに風速を計って、エアコンの能力&顕熱比率を計算しました。
型番から察すると11kwの能力のところ実測は9kwくらい、顕熱比率80%近かったのでやはり湿度を下げるのは苦手なタイプだったんですね。
でも、このような大きな会場はやはりまずは温度を下げないとダメなので仕方がないのでしょう。
これを学んだ受講者の創右衛門一級建築士事務所の佐藤大介さんは翌日早速事務所のエアコンを実測しておられました!
素晴らしい姿勢ですよね。
高性能住宅にはトロトロ運転できるエアコンを
この会場では断熱も気密も難しいのでやはり省エネ性高いのを選ぶべきだと思いますが、高気密高断熱の住宅ではそもそもの省エネ性が高いので、それならば少々省エネ性は落ちるが最小消費電力で動くエアコンを採用した方が良いと。
確かにその通りですよね。
そうしなければ湿度を下げるために、再熱除湿エアコンを選んでエネルギー消費量が上がってしまうのは本末転倒ですもんね。
4回目の応用編だったわけですが第1回と比べると格段に優しくなっています。
これは逆に第1回がどれだけレベルが高過ぎたか!に他ならないんです。
森さんがこの辺りの感触を毎年つかみながら、ハイレベル過ぎない、丁度イイ塩梅の内容に調整してくれているんですよね。
この細かい配慮も頭が下がります。
ということで、来年も関東ゼミにお越しいただくことを参加者の前で宣言いただきまして、主催者側としては実に安堵しておる次第です。
いつ、関東ゼミにはもう行かないと言われるかヒヤヒヤしておりましたので(^^;
新懇親会場決定!
我らが?土間土間がなくなってしまっていて、ホームグラウンドを探しておりまして、実に素晴らしいとこを見つけました!
サイズも関東ゼミようにつくったのではないかと思うくらいジャスト。
今後はこちらにお世話になります~。
乾杯の音頭は久々参加の卜部さん。
皆さんお疲れ様でした~。