第2回関東ゼミ終了いたしました。
今回も一社)ミライの住宅代表理事森亨介さんによる目からウロコの温熱学【応用編】
今回で3年目ですが、非常に多くの学びを伝えていただきました。
高性能住宅低温多湿問題
このバランスをどうするかなんですが、これが相当に難しい!
外皮の性能が上がるので冷房負荷そのものは下がる。しかし、室内の絶対湿度そのものはほぼ変わらない。
となると、エアコンで温度は下げることはできるが湿度をさげる限界にぶちあたってしまう。
やはり大事空気線図
これを読み解きまず顕熱と潜熱のエネルギー量を把握せねばなりません。
そして、負荷もしっかり分解
季節や温度湿度、換気風量・種類、家族構成、もちろん外皮性能等々それぞれを注目する。
そうすることで非常に分かり易い要素が発見できるわけです。
外皮、換気種類、季節、時間、、、
空気線図から顕熱・潜熱それぞれのエネルギー量を算出して各負荷を入れて合計を出して、最後に顕熱負荷率を見る。
外皮がしょぼくて第3種でも意外なメリット??
グダグダ外皮で、第3種で外から熱も水蒸気もガバガバ入って来ますがエアコン的にはOKという結果に。
もちろんエネルギー消費量を考えれば全くNGなことは言うまでもありません。
外皮が良いと例のアレが・・・
上述したように外皮性能が上がり冷房負荷は下がったのは良いのですが、絶対湿度そのものはほぼ変わらないので潜熱負荷は高いまま、そうすると全体では顕熱負荷率が当然さがってしまって20%くらいは除湿できるが残り20%ができずに、寒くてジメジメ夏空間となってしまうのです。
夏の明け方は更にやばい!
グダグダ外皮でも明け方になると外気温が下がるし、そもそもの日射取得もないので冷房負荷そのものは減ります。
ところがおなじみ絶対湿度は変わらないので、グダグダ外皮でも暖房負荷率が下がってしまいます。
高性能住宅夏の明け方もっとやばい!
ナノで、外皮が良いと冷房負荷は更に下がって顕熱比率がエライことに!
全熱交換にするとかなり解消されます。
最後は資料にありませんでしたが自分自身知りたかったのでちょっと計算してみました。
第3種の潜熱問題って本当に重要だと再認識しました。
エアコンも選びは今後も超重要課題。
高性能になってくると冷房負荷が小さくても動いてくれる機種を探さないといけません。
大は小を兼ねるで大きいのを選んでしまうとそもそも動いてくれません。
赤丸のような機種をしっかり選ぶようにしないといけないですね。
負荷率は0.5がBest。
オレンジ色のゾーンに常に来るような機種選定が重要!
エアコンメーカーの更なる進歩に期待してます。
今回も本当に目からウロコで3年教わりまして、同じようなことを聞いているにも関わらず、なかなか覚えが悪いです(^^;
でも、この3年でかなりの知識が身に付いたのも事実です。
来年の関東ゼミも森さんにお願いをさせていただきました。
一度聞いたからいいやでなくて、何度聞いても忘れていることや思い違いがあるものです。
反復して切れば空調知識が出てくるくらいの身体になりましょう。
森さん、貴重な学びをありがとうございました!!