![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=210x1024:format=jpg/path/s6fbfcf46974dc473/image/ic07c642e1c53312b/version/1414615154/image.jpg)
早いもので今年度最後の関東ゼミ事例発表会が無事終了。
今回も6名の方に発表いただきました。
①松島匠建(株)松島克幸さん
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=210x1024:format=jpg/path/s6fbfcf46974dc473/image/i5db9aec31fc24600/version/1414615291/image.jpg)
トップバッターは群馬県の松島匠建(株)松島克幸さん。
「ヒートポンプ蓄熱暖房の実力徹底検証!」のタイトルで発表いただきました。
昨年は同じ物件で夏の検証をして、今回は冬の検証。
しかも、ヒートポンプ温水床暖房を採用してどれだけの温熱効果が得られたか?
結論的には床下温度が20℃を下回ることなく、1階温度が二階温度よりも全体的に高く、温度ムラは無い。
気になる電気料金も年間132,904円で平均すると月1万円ちょっとなので成功したのではないか。
また、湿度も50%前後ということで冬の過乾燥にもなっておらず快適ゾーンなのではと。
②森建築設計 森健一郎さん
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2番手は神奈川県から森建築設計の森健一郎さん。
「環境性能の伝え方(教えてくださ~い」。
昨年に引き続きの発表です。今回は事例と言うよりはお施主様にどうやって省エネ住宅を予算を上げて建ててもらえるか?のプレゼンを自分なりにつくり、それを会場から意見を聞いてみるという趣旨でした。
森さんの最低基準はQ値2.1W/㎡K。つまり、これ以下の性能を希望するのであれば他へ行ってくださいと厳格に仕事の仕分けを行っている。
しかし、昨今の環境問題事情からもっと性能を上げたい、具体的に言えば1.5W/㎡K、ただ、このハードルがなかなか高くて越えられない。
6地域の次世代Q値2.7Wから森基準2.1Wにあげるとコストは30万円くらいのアップ。これは最低基準なので当たり前なのだが、1.5Wとなると更にそこから80万円アップとなる。
今現在は環境・健康面を一目でわかる1ページにして説明しているがもっと分かり易いプレゼンが出来ないものかと。
これは吉田の感想ですが、森さんのこの1ページはとても分かり易く、素晴らしい資料でした。
③(有)伊東工務店 伊東誠三さん
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3番手は山梨県から(有)伊東工務店 伊東誠三さん。
「2014年夏を測る~伝統的な日本の住まいの知恵の融合により“自然の気持ちよさ”を感じる暮らしを目指して~」。
常連の伊東さんも実は発表は今回初。でも、堂々と発表されていました。
建築地である甲府市の風配図から夏の夜は西北西の風が吹くと出た。ただ、西側道路の為、目線等も考慮に入れながら通風を計画。
去年四万十が41℃を記録した日でも33℃を超えることは無かった。アンケートを取ってもエアコンをつけなくても快適に過ごせたという結果が出た。
更に、Googleスケッチアップのデモも披露いただきました。
伊東さんの考えるパッシブデザインとは・・・地域の自然条件を活かし、快適・健康と省エネルギーを両立させ現代のテクノロジーと伝統的な日本の住まいの知恵の融合により“自然の気持ちよさ」を感じる暮らしだという事です。
④ささ木暮らし設計 佐々木努さん
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4番手は埼玉からささ木暮らし設計 佐々木努さん。
築10年 ローコスト建売住宅に住む 夫婦共働き家族の 家庭円満の為に何をすべきか?」というテーマで前職場時代に設計した家を結局自分で買ってしまった後悔を今後の断熱改修リフォームに活かすべく、これまでの不満要素をリサーチ兼ねて測定しました。
夏暑く冬寒いことは10年間住んでいて体験済みで、今回は夏測定なのでどの部屋がどのくらい暑いのか?を明確になったと。
一番の驚きは北側で二階ですが、それほど日射が影響しない場所が意外に暑かったと。原因として考えられるのは後ろの家の外壁が白でその反射熱が開口部からこちらに侵入して、それに熱だまりがプラスされてそうなってるのでは?と。
原因が分かれば、北側のサッシを外部日射遮蔽することで、少しは改善されるだろうと。来年はその辺りも実測してみると面白いですね。
(株)参創ハウテック 尾崎誠一さん
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5番手は東京から参創ハウテックの尾崎誠一さん。
「足立の陽器な家」プレゼンツールのスペシャリストの会社だけに色んなツールで分析してくれました。
なかでも興味深かったのはVeluxのフリーソフトは前出のGoogleスケッチアップと連動させて、家の中の明るさを見える化できるもので、これがあると何が分かるのかと言えば季節の日射取得の見える化にも応用出来ると。
正確な数字はつかめないまでも、お客様には充分説得材料にはなるなと。
他に、通風シュミレーションをかけても、実測の結果は窓を閉めた方の数字が近かった等々。
特殊石膏ボードで蓄熱量を増やしてみたり、それぞれに興味深い内容を話していただきました。
流石、自立循環型住宅研究会初期メンバーです。
(株)参創ハウテック 阿式信英さん
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トリを飾るは、同じく参創ハウテックの阿式信英さん。
「2007年の反省から2014年の取組」。タイトル通り、2007年に竣工させて物件の反省材料を洗い出し、それを改善した結果どんなことになったかを発表いただきました。
床下に8台の小さい蓄熱暖房機を設置した為に快適過ぎて冬、暑い!となり、また、月々の電気代も深夜電力といえどもこの台数は小さくなく、一次エネルギー消費量も膨大になってしまうということで、床下にエアコンを設置して、暖房をする方式へと改良させました。
全部で3期のパターンを考え、それぞれ実測。
1期ではただ、エアコンを設置してこれまで通り、1階の室温が上がるか。結果は吹き出し口周辺の温度変化は有るが全体には広がりにくかった。
2期では吹き出し口に吸い上げのファンをつけたらどうなるか?これは1期より遥かに改善され、温度配りが出来ていた。
3期はさらに冷房も利用しようと、1階天井あたりに集中して吸い上げ、そこから下へ落とすという考え。
これはまだ測定結果が出ておらず、11月の全国フォーラムに披露いただけると。
結果が楽しみですね。
発表者を囲み意見交換会
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6名6班に分かれての意見交換会。
それぞれ大いに盛り上がり時間が足りないくらいでした。
進行として時間配分を当初ゆっくり進めてので後がオセオセになってしまいました。
来年の反省材料とさせてください^^;
6名の発表者の方々日日のご多忙を割いて素晴らしい発表をしていただき本当に有難うございました。
また、今回、そして2014年度の関東ゼミにご参加いただいた皆様も有難うございました。
来年は水道橋の『貸し会議室・内海』に会場を移転いたします。
2015年度関東ゼミも何卒宜しくお願い申し上げます!
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